映画のエンディング近くになると、予想もしていなかった展開に驚かされたり、
小説であっても、物語のところどころに隠された伏線や登場人物の言葉や、役柄の割当が急にかわったり、
そんな作り手の仕掛けにひっかかり、そんなひっかかりに、人は驚き、人は歓喜する。
「ひっかかったなー」「やられた~」「まんまと騙された」
そんな『騙されること』を人は、無意識に望んでいるのだという。
エイプリルフールしかり、
トリックや手品、マジックショーしかり
そして、恋愛においても。
「ひっかかったなー」「やられた」「まんまと騙された」
といったセリフが、ラブラブな時期に思わず出てしまったり、
酒を呑んだ時に、うっかり誰かにクチをすべらせたり、
『騙されることを楽しめる世界』は平和でよいと思う。
いたたまれない嘘もあるにせよ。
騙される=嘘 とするなら、
嘘つきが、世の中に一人も存在せず、
対人関係に嘘が全くつかわれなかったなら、
お世辞も、ごますりも、冗談も、社交辞礼もない世界・・・。
・・・みんな「嘘がうまいね」「いつも騙してくれてありがとう」「一流のお世辞使いですね」
こんな風に思うことはないかもしれないけど
「嘘!・・・ねぇねぇ、ちょっと聞いてよ!」と、自分の価値基準が反転したときに、誰かに言わずにはいられない人もいるかもしれない。
小説を読んでいて、そんなことをふと思った次第。
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▼嘘についての 調査
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会社で
「嘘って つく?」
「嘘をつくときは斜め上に視線がいくんだって」と訊き、話をなげてみた。
B型女子
「結構というか、ほとんど嘘ですねアタシの場合」O型男子
「ガンガンつきますよ」A型男子
「そりゃ~つくでしょう。」AB型女子
「え~。許される嘘なら」意外と四国では、『嘘をつくことに寛容』であるといえる。
昼休みに、嘘のメカニズムについて

調べてみた。
【引用】
欺きのメカニズムに関する研究 ; 脳機能ならびに心の理論との関連性
北海道大学大学院教育学研究院 岸靖亮氏
【要約】
我々ヒトは,霊長類の中で最も複雑な社会を形成する生物である。
他者との無用な争いを避け、利益を獲得していくためには,高度な社会的行動が必要。
この高度な社会的行動の 1 つが「欺き」である。と述べている。
~中略
欺きの手法として,一般的なのは「嘘」で、あり、嘘とは「真実ではないことを述べること」
言語を中心とした社会を形成するヒトにとって,身近な欺きの手法だと。
例えば,本音と建前のような人間関係を円滑にするものから,振り込め詐欺などの悪意のあるものまで,
日常生活には嘘による欺きが溢れている。
~中略
【実験】
3 ~ 5 歳児を対象に,赤い色が嫌いなうさぎが,誕生日におばあちゃんから赤いブーツを
プレゼントされたときにどうするかを答える実験
【結果】
3 歳児は「いらない」と即答
4 歳児は「いらないけど…でも…」と戸惑い
5 歳児は「おばあちゃんがかわいそうだから,嬉しそうにする」と即答。
3 歳児は自分の欲求が最優先な時期であり,
4 歳児は他者の視点に気付きつつも自分の欲求を優先してしまう時期であり,
5 歳児になってはじめて他者の気持ちを考慮して自分の欲求を抑えることが可能になることが報告されている。
5歳以降になると、虚構と現実を明確に言語化して区別出来るという。
5歳後半になると、虚構と現実を自由に行き来きできはじめるのだという。
云々。
誰もが、心当たりがあるのが、「嘘」をつくときには、
反射的に言葉がクチをつくことと、ストーリー性をもって語ることがあると思う。
ストーリーを作るときには、当然、ストーリーを創るための想像力が必要で、
想像力は,時間や空間を意識しながら、感覚やイメージ、推測や結果などから組み合わせることが多い。
文脈や論理性や、面白みやネーミングなどは、その人なりのセンスにゆだねられるだろうけど。
そういう意味では、文法や語彙など、そこそこの頭の回転も必要だ。
堅苦しい話はサテオキ
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▼恋愛と嘘
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昔はよく、恋愛で嘘をついていたことがあるオレ。
ほんと すいません。実際、一度 嘘をつくと、嘘に嘘を重ねるようになり、一貫性を保つのがしんどくなる。
このメカニズムについても、先ほどの、岸氏の論文には書いていたんだけど、
前回からのつじつまあわせのための、記憶の掘り起こしや矛盾の解消など、
『つまらない嘘ほど労力を要する』し、『面白い嘘ほど、思いつきでも楽しめる』
というのが 恋愛における『嘘』の歴史だったように思う。
ちなみに、
『オトコと女性はどちらが嘘つきか。』という話が、飲んだときに話題になる。
特に、『恋愛』に限って言えば、男女とも嘘のオンパレードといっても過言ではない。
そこで、例のメンバーに、恋愛において登場した嘘について訊いてみた。
オトコの嘘(1)社会的承認を得るため……自分を認めてほしい願望系の嘘 ある意味 (自慢っぽく)
(2) 防御のため……自分を守るための嘘(いいわけっぽく)
女性の嘘(1) 自己顕示のため……自分に注目して欲しい系・見栄を張りたい系
ちなみに、
オトコの嘘は積み重なり、一貫性を保つために頭で考える。無駄に。必死に。
女性の場合、勢いでいっちゃう。
あとから、嘘をついたことすら憶えていない。
「そんなこといったっけ?」ってよくいうよね。
「ありますね(笑)」オトコと女のどちらが酷いかはサテオキ。
致命傷にならない程度に、ホドホドに。
という意見で一致した職場の昼休み。
楽しい嘘ライフを
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